商船三井オーシャンフジ 宮古島・台湾クルーズ体験記|全室スイートの船内で過ごす、優雅な洋上時間

商船三井オーシャンフジ 宮古島・台湾クルーズ体験記|全室スイートの船内で過ごす、優雅な洋上時間

― 優雅に航く、南の島の船旅 ―

日本が誇る商船三井の客船「オーシャンフジ」。
全室スイート仕様という贅沢な設えと、細部まで行き届いた日本的おもてなしで、
いま最も注目を集めるラグジュアリー客船のひとつです。

今回の航路は、那覇を出発し、宮古島と台湾・基隆を巡る5日間のクルーズ。
青い海と空の間で過ごす時間は、まるで“海の上のリゾート”そのものでした。

ノンストレスな乗船体験|“待たない旅”のはじまり

乗船受付は、那覇市内・国際通り沿いのホテルにて。
那覇空港から車で20分、最寄り駅からは徒歩分というアクセスの良さに加え、チェックインもスムーズ。
乗船受付のホテルから港までの送迎バスも待ち時間ゼロで、まさにノンストレスでした。

港に着いてからも、手荷物検査を終えるとすぐに乗船。
搭乗口で行列に並ぶこともなく、旅のはじまりから“ゆとり”がありました。

飛行機のような移動疲れもなく、手続きさえ旅の一部として楽しめる。
それがクルーズという“優雅な移動手段”の魅力です。

- Resort Style Tips -

・乗船をする「港」と「乗船受付」は別の場所にある
乗船受付を済ませてから出ないと乗船はできないので要注意。
・那覇空港から乗船受付のホテルまでは「無料シャトルバス」が運行
ただし、利用には事前予約が必要です。
・自家用車の駐車料金に注意
乗船受付のホテル駐車場に車を置いておくことは可能です。ただし、乗船日数が長いと料金が高額になることも。ご自宅から向かう方は、タクシーや公共交通機関の利用がおすすめです。

船内施設|クラシカルとモダンが調和する上質空間

全長198m、定員458名の「オーシャンフジ」は、
日本の造船美学を感じる端正なデザインが印象的。

中央デッキにはプールとジャグジーがあり、
海風を感じながら過ごす時間は、まさに洋上の至福。

日中は陽光を浴びてリゾートらしい明るさに包まれ、
夜になると照明が落ち、静けさと品格を帯びた別世界へと変わります。

大海原を望むラウンジ、カフェ、夜にはショーやダンスタイムが行われるクラブエリア。
昼と夜で異なる表情を見せる空間が、船上の一日を豊かに彩ってくれます。

ベランダスイート|海とつながる特等席

今回宿泊したのは、ベランダスイート
24〜28㎡の客室に3〜6㎡のバルコニーが付き、
ツインベッドの奥にはゆったり寛げるリビングスペースを備えています。

バスルームにはWシンクとバスタブ、独立したドレッサーを完備。
そして旅をより快適にしてくれたのが、広々としたウォークインクローゼット。
衣類や荷物をしっかり収納できるため、5日間のクルーズでも常にすっきり。ついお洋服が多くなってしまう女性にとっては、とても嬉しいポイントでした。

冷蔵庫にはソフトドリンクやビールが常備され、ルームサービスは24時間対応。
朝の静かな時間や夜の海を眺めながら客室で食事を楽しむこともでき、「海の上のホテル」という言葉がふさわしい空間でした。
とはいえ、レストランでの食事体験はまったくの別格。
華やかな料理とともに海を眺めながら過ごすディナーこそ、クルーズの醍醐味そのものです。その魅力については、次回の後編記事でじっくりとご紹介します。

バルコニーでは、朝焼けと夕暮れのグラデーションを眺めながら、
波音とともに過ごす穏やかな時間を。
1日の始まりと終わりに訪れるその瞬間こそ、船旅の真髄です。

スパ&リラクゼーション|海風とともにほどける時間

船内スパ「木霊(こだま)」は、フェイシャルからボディまで多彩なメニューが揃う本格派。
海を望むトリートメントルームでは、波のリズムに身を委ねながら、心と身体の両方がほぐれていくのを感じられます。

先進で人気のクライオセラピーによる痩身ケアは、1回の施術で−3cmの変化を実感できるほどの即効性。
旅の合間に心身を整えるにはぴったりのプログラムです。

そして、三井オーシャンフジでは「フォーマルナイト」と呼ばれる特別な夜があります。
夕食時にドレスコードが設けられ、ゲストたちは思い思いの装いでエレガントにドレスアップ。
船内が一気に華やかな雰囲気に包まれ、洋上の夜がまるで社交界のように輝きます。

この特別な夜に向けて、スパではヘアトリートメントやメイクアップを組み合わせたメニューも人気。
心まで華やぐ準備を整えてから迎える夜は、まさに“クルーズのハイライト”です。

岩盤浴やサウナ、ジムも併設されており、リラックスとウェルネスの両方を叶えてくれる充実の施設。
海風に包まれながら、自分をゆっくりと整えていく――
そんな時間もまた、この旅の大切な思い出になります。

夜のエンターテインメント|音楽と笑顔に満ちた洋上の夜

夜は毎晩がエンターテインメント。
ショータイムや生演奏、ダンスタイムが繰り広げられ、船内全体が華やかな雰囲気に包まれます。

航路が沖縄発着ということもあり、プログラムの中には沖縄民謡のライブ演奏も。
女性ヴォーカリストによる歌声と三線の音色が響き、
旅の始まりを祝うような明るく心地よい雰囲気をつくり出していました。

船長主催のカクテルパーティーでは、キム・ロジャー・カールソン船長との記念撮影も。
乗客同士が自然に会話を交わし、笑顔が広がっていきます。

そして特筆すべきは、Belinda King Creative Productions(BKCP)による本格的なプロダクションショー。
圧倒的な歌声と華やかな衣装、完成度の高いダンスに、誰もが息をのみます。美しい海の夜に響く音楽と照明の演出――それは、まさにクルーズだけの特別な時間。

まとめ|“移動するリゾート”で味わう、何もしない贅沢

「三井オーシャンフジ」で過ごす洋上の日々は、“どこかへ行く”ための移動ではなく、“時間そのもの”を味わう旅。

日常を離れ、波のリズムに身を委ねるだけで、心が静かに整っていくのを感じます。

海とともに流れる穏やかな時間の中で、人はいつの間にか、自分自身を取り戻していく。

次回の後編では、船上での美食体験と、寄港地・台湾での文化の香りをお届けします。

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